土地の購入前にお伝えしたいことがありまして。
家の間取りがおおよそ決まったら地盤改良工事の要否を業者に調査してもらいます。
家の4隅と真ん中が位置するところの穴を掘って地盤の堅さを確かめる工事で、もし工事が必要となればいくつかの手法から選んでいただきます。
地盤改良工事?!
(何だか大規模な工事に聞こえるな~)
ちなみに、もし工事するとなったらいくらくらいかかりますか?
実際に穴を掘ってみないと確実なことはお伝えできませんが、かかる場合だと100万を超えるケースもあります。
へ…?!?
土地を購入する前にこのような会話を設計士としました。
実際に地盤改良工事の経験がある方は何となくご理解いただけるかと思いますが、これから土地を購入しようとお考えの方は全く聞きなじみのない言葉かと思います。
今回は、地盤改良工事要否にまつわる実体験を通して感じた、土地を購入する前に気をつけておくべきポイントをご紹介します。
正直、掘ってみないと分からない、という世界のようですがそんななかでも少しでも工事リスクを減らす方策をお伝えします。
- 土地の購入から家づくりを始めている方に、地盤改良工事の概要とそれを少しでも回避する方策をご紹介
- 実際に土地を購入して地盤改良工事の要否を調査してもらった経験をお伝えすることで、そもそもこの工事の存在を知らない方に「へぇ~、そんなのあるんだ。頭の片隅に入れておこう」と思ってていただくのがゴール
- 建築士事務所で注文住宅を建設中の30代夫婦(住宅業界とは関係ありません)
- 土地探しから購入まで建築士事務所と一緒に進めた経験有
- こだわりの注文住宅は2021/11引渡し予定
- 過去の自分たちのように悩んでいる方に少しでも参考になればという老婆心
結論:工事不要!
まずは、私の明暗をお伝えします(タイトルと挿入画像で分かる)
地盤改良工事は不要!支出なし!
めちゃくちゃ嬉しかったです。
家づくりにかかる予算としては80万ほど見込まれていたので、これが0円になるのは奇跡的でした。契約した今になって思うと、ウッドショック他色々あって予算すれすれの契約金額なのでこの工事がかからなかったのは非常に大きいです。(ちなみに、不要判定を受けた後に行った焼肉の支払いが気持ち多めだったのはご愛嬌)
さて、余韻に浸るのはここまでにして私たちが土地の購入前に建築士事務所にやってもらったことをご紹介します。
ちなみに、地盤改良工事の要否判定がでるまでの大まかな流れは以下の通りです。
- 土地購入前の調査
- 土地購入(←この時点ではどうなるか分からない)
- 間取りの検討
- 間取り確定
- 実際に採掘して調査
- 要否判定
言わずもがなですが、これをしたから地盤改良工事が不要になるという類の話ではありません。土地購入前(≒地盤改良工事の結果を受ける前)の心の準備に少し役立つかなという方策です。
地盤改良工事は土地の購入前にさせてもらえるケースも稀にあるようですが、基本的には土地の購入後に間取りが決まってから行うのが通例のようです。(万が一調査で悪い結果がでれば売主に不利に働くため)ギャンブル要素高めです。
土地の購入前にしたこと
次の2つを土地の購入前に実施しました。
- 調査会社に机上調査をしてもらう
- 購入予定地が昔どのような用途だったかを紐解く
順に解説していきます。
調査会社にお願いして机上調査をしてもらう
調査会社と聞いて、探偵事務所を思い浮かべた私は短絡的かつ幼稚な思考をしております。
さて、調査会社にどのようにお願いすれば良いのかというと
- 担当営業から購入予定地の情報および調査依頼を調査会社に送ってもらう
- 調査会社から結果がくる
はい、自分でしたことは何もありません。
実はこういった細かい手続きもやっていただけるので、土地探しからハウスメーカー(工務店)と一緒にやるのはおすすめです。
今回、2社に事前調査をお願いしました。
どちらも地盤事前情報サービスを持っているので、購入予定地の近くの過去データが蓄積されています。
そのため、
購入希望地近くのあらゆるデータを総合判断した結果、工事発生リスクはC判定である!
みたいな結果が来ます。
私がお願いしたところは、A~E判定でリスク判定しているようでした。
C判定なのでちょうど真ん中50%。微妙ですよね。これを見た時に「きっと工事必要だな。。」と思いました。
- 都道府県別
- 地形分類(丘陵地、台地など)
- 液状化、活断層の有無
- 近隣データ
これらから総合的な判断をしているようです。
その土地の歴史を紐解く(少し大げさ)
調査会社にお願いするのと並行してその土地の歴史を(ほんの少し)調べました。
以前、田んぼや畑ではなかったか、山を切り拓いて開拓されたところか、新規分譲地で盛り土をしているかなどなど。
本気でやるなら役所や図書館にいって調べるのでしょうが、私はずぼらなのでそこまでやりませんでした。並行して調査会社にもお願いしていたという安心感もあり。
余談になりますが、元々新興住宅街はあまり好きではなくて歴史のある古い土地でありながら、ちょこちょこ新しい家があるエリアを求めていたのでハザードマップなどに引っかかることもありませんでした。
まとめ
- 実際に掘るまでは要否が分からない
- しかし、土地購入前に調査することはできる
- 調査判定が出ても掘るまでは分からない
- (ダメ元で購入前に調査していいか売主に聞く人もいるよう)
- 実際に掘った結果、納得いかなければ別会社への依頼も可能
- 基礎に係るので要判定がでたらケチらずにきちんと工事する