おはようございます。
マグBLOGを運営しているマグワイアです。
第3回目となるニュースをかみ砕きたいシリーズ。
今回のテーマは、「固定価格買取制度」です。
改正温対法に比べてそれ知ってるわ~という方が多いかもしれません。
いやいや、そんなの知らんわ!という方。
実は皆さんの生活に密接に関わっている制度なのでさらっと見てください。
小中学生が読んでも「ふ~ん」と思ってもらえるように「かみ砕いて」固定価格買取制度を解説します
- 家づくりを通じて脱炭素や再エネに興味がわいた施主
- 肩入れしている政党や宗派なし
- 世の中の出来事に薄く広い関心あり
- 物事を分かりやすく伝える勉強中
- 感覚派(文系脳>理系脳)
概要:ポイントは2つ
それでは早速はじめます。かみ砕くために本制度のポイントは2つに絞りました。
- 再エネを増やすためにはじまった制度であること
- その費用は全国民が負担しているということ
①再エネを増やすためにはじまった制度
固定価格買取制度とは言葉の通り、(再エネを)固定価格で買取しまっせという制度です。
ではなぜ、再エネを固定価格で買取する制度が必要なのか。
再エネを増やしたかったから
ではなぜ、再エネを増やしたかったのか。
エネルギー自給率をあげたかったから
このように言われております。
再エネは電気を作るための効率が悪いことに加えて、導入コストが高いためなかなか普及が進みませんでした。
そのため、一定期間必ず決まった額で作った電気を買取するから再エネ入れてねという制度ができました。
①再エネ
再生可能エネルギーの略。太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなどの自然由来のエネルギーのこと。
②エネルギー自給率
食料自給率の電気バージョンと思ってもらえれば。日本では原子力が止まっていた2017年で1割程度と言われています。
ちなみに、買取期間は家庭用の小規模な電源(10kW未満)は10年、それ以外は20年です。
買取してもらえるという安心があるから、積極的に企業は投資できるという建付けです。
作ったお弁当を20年間国が決まった額で買取してくれるとなれば、安心してキッチンや材料に投資できますよね。そういうイメージです。(←別にお弁当でなくてもいい。お腹すいた)
②費用は全国民(全企業)が負担
それでは、一定期間必ず決まった額で買取するのは分かったけど誰がお金払ってるの。という疑問が生まれると思います。
国民みんなで負担しています。(もちろん企業も)
再生可能エネルギー発電促進賦課金という名称で、年度ごとに単価は変わりますが毎月電気代の一部で支払っています。
ちなみに1kWhあたりの単価は、制度がはじまった2012年は0.22円でしたが、2021年は3.36円です。
約15倍じゃないの!!
そしてこの単価は将来的にさらに上がると言われております。
なぜなら脱炭素を進めていくことが宣言され、地球温暖化対策法が改正されたから。
ちなみに、あまり語られませんが国民個人の負担はもちろん、企業も負担しています。
毎月の電気をたくさん使う大規模工場などを保有している企業からすると、この単価が数円あがるだけで相当なコストアップに繋がっていることでしょう。
世界のマーケットで戦う企業からすると厳しい状況ですね。
電気代として支払っているこのお金は、電力会社から低炭素投資促進機構という費用負担調整機関に渡ります。電力会社が儲かっているみたいな論調がありますが、全く違うみたいですね。詳しい内容が気になる方は、上記機構をググってみてください。分かりやすく図解されていますよ。
(おまけ)今後の展開
再エネを増やしたいのは分かったけど、これ以上負担が増えるのは嫌だ。
そんな声が年々大きくなったことを受けて経済産業省も対策に乗り出しています。
どんな対策かというと、買取価格を一律固定ではなく市場と連動させようというものです。(FITからFIPへ)
基準価格(FIP価格)と市場価格の差額をプレミアム額として交付する制度です
分かるか!!!
市場に電気が足りなくなる時間帯に再エネの電気を入れてくれればプレミアム価格で取引(上乗せ)しまっせ。もちろん完全に市場に任せると元取れないので一応基準はあるのでご心配なく。
(語尾を柔らかくしただけであまりかみ砕けていない可能性も…)
おわりに:国民負担をいかに減らせるかがカギ
脱炭素社会の実現、エネルギー自給率の向上には再生可能エネルギーが欠かせないとの世論の風が吹いています。
記事執筆にあたり様々なことを学ぶうちに、クリーンエネルギーの大切さは非常に理解できました。
かといって、天井なしに国民負担が増えることは避けなければいけません。
今時点で20年間の固定価格買取チケットを持っている方からそれを奪うことはできませんので今後も費用は上がり続けるでしょう。
国民負担を減らしつつ、エネルギー自給率をあげる。
夢物語で終わらせないためにあらゆる対策を講じるしかないですね。
まずは皆さんが興味関心を持つところから。