土地探しを始めて色々な物件を見てきたけど、これだ!と思う土地が出てきたらどうするの?
ハウスメーカーや不動産の担当営業からは早めに「買付証明書」を出した方がいいと言われているけど本当かな。
私たちも同じような悩みを抱えていました。
土地の購入は初めてだという方が大半だと思うので、どうしたら良いのか悩みますよね。
そもそも買付証明書って何?
正直、言葉の意味が分かりませんよね。
漢字から推察するに、「買付を証明する書」ってなんかすごく重要な気がする…程度かと思います。
実際に知識0から土地探しを始めた夫婦が、実体験を通して学んだことや、実践してよかったことを経験談も織り交ぜながらご説明します。
- 建築士事務所で注文住宅を建設中の30代夫婦(住宅業界とは無関係)
- 土地探しから購入まで建築士事務所と一緒に進めた経験有
- 土地の買付証明書はギリ滑り込みで1番手獲得
- こだわりの注文住宅は2021/11引渡し予定
- 過去の自分たちのように悩んでいる方に少しでも参考になればという老婆心
詳しそうな人
では早速「買付証明書」について説明するわ。
不動産を将来買い受ける希望がある旨を表示するもの
公益社団法人全日本不動産協会 「買付証明書の法的性格」より
買付証明書は、「証明書」とされつつも、あくまで希望がある旨を表示するものとされています。
ではタイトルにあるように、「その希望を出すタイミング」はいつがいいのでしょうか。
結論
・なるべく早く提出するのがベター
ベターって何やねんと突っ込まれそうですが、順を追って理由を説明していきます。
まず、このベターな結論を参考にしてほしい方は、以下が当てはまる方です。
- 探していた希望に限りなく近いけど、買うかどうかの覚悟が決まっていない
- もしかすると他にもっといい土地が出てくるかもしれないと思い悩んでいる
- 悩んでいる土地が未公開情報、もしくは公開されて日が浅い
こんな土地を目の前にして、悩んでいる方はぜひご一読いただければ嬉しいです。
言わずもがなですが、
- どんな土地に住みたいか家族での検討がまだ十分ではない
- 家族間で意見が分かれている
- 戸建てorマンションも悩み中
といった方は間違っても、「とりあえず買付証明書出しとこか!!」という勢いにはならないようにご注意くださいね。
理由
それでは理由を説明していきます。
買付順に交渉権が与えられる
当たり前のようで、意外と当事者にならないと気付かないのですが、
「思っている以上にいい土地は早く無くなります!」
そのため、悩んでいる内に誰かに買付されてしまえば後発に回ってしまうので、先発が辞退or先発のローン審査が通らないなど起きない限り、その土地を手に入れることはできません。
ひたすら指をくわえて待っているのは悲しいですよね。
ちなみに私が購入した土地も、数日後に2番手の方から買付が出てきたそうです。(一方で、この手の話は不動産営業が意思決定をせかす作戦の可能性もあるので見極めが必要)
買付証明書は「あくまで購入の意思表示」をするものであり、いわば手を挙げて交渉の権利を獲得するものなのでまずは手を挙げてみてください。
買付証明書を1度出したら、絶対に購入しなければいけないのでは?
そんな簡単には手を挙げられないよ。。
そんな慎重派の方もご安心ください。
ルールを守ればペナルティはない
買付証明書はキャンセルすることができます!もちろん違約金などもありません!
とはいえ、キャンセルありきでは売主に迷惑がかかるので注意が必要です…。
基本的にはハウスメーカー営業や不動産営業に相談しながら進めれば全く問題ありません。
買付証明書が発行されている場合でも、現実には、その後、買付証明書を発行した者と不動産の売主とが具体的に売買の交渉をし、売買についての合意が成立して、始めて売買契約が成立するもの
公益社団法人全日本不動産協会 「買付証明書の法的性格」より
過去の公判では、上記のような理由から買付証明書のみでは効力はなく、その後の売買契約をもって取引が成立するとしたものもあるようです。
- 一般的には2週間~1か月の間に決めるよう求められることが多い
- 銀行にローン融資の事前審査を通す必要あり(事前審査は早ければ数日で結果出ます)
良い土地はあっという間に無くなる
さっきも聞いたよ、というそこのあなた。
大事なので何回でも言いますが、「思っている以上に土地探しをしている人は多く、気づいた時には買付がされている」もののようですよ。
それでは、なるべく早く買付を出すためにも良い土地に対するアンテナを高くしたい。土地探しは誰に相談すればいいのか、といった悩みが出てくるかと思います。
土地探しは誰に相談するべきか
宅建などの勉強をして、全ての情報を一人で正確に処理できるスーパーマンであれば相談は不要ですが、一般的にはプロの相談を仰ぐのが良いと思います。
私たちもそうでしたが、以下の現象に陥りがちです。
- 不動産情報サイトを毎日見ていて何がいいのかよく分からなくなってきた
- 土地の知識がついたのはいいけど、そこでどんな間取りが実現できるのか分からない
これらを少しでも回避する作戦としてプロに頼るという選択肢を取って損はありません。
ハウスメーカー営業
ハウスメーカー営業にお願いしたら、そこでしか建てられないのでは?狙い撃ちされてしまう!
と思った方は安心してください。言い方は悪いですが、「プロの力を借りる=利用させてもらう」だけです。
プロはやはり素人とは比べ物にならない情報(特に未公開)と人脈を持っています。素直に「〇〇の条件にあう土地を探しています」と伝えれば喜んで探してくれますよ。
ちなみに、私たちは複数社のハウスメーカー営業に土地探しをしてもらってました。会社によっておすすめしてくる土地が違うので、その時点で「あれ?なんかこの前こちらが伝えた条件を考慮してくれていないな。」みたいな気付きを得ることができます。
土地探しをハウスメーカー営業にしてもらうことで、そのやりとりを通じて、自分たちに合うかどうかが意外とわかる。
さらに経験談からお伝えすると、私たちはその土地でどんな家ができるか?も並行して聞いていました。
結果、土地探しの段階からフィーリングのあったハウスメーカーが最も好条件の土地を探してくれたため、そのまま間取りの検討に入っていきました。
もし、土地は決めたけどハウスメーカーはまだじっくり検討したいという方は、その旨伝えればほとんどの方は快く受け入れ、「採用してもらえるように頑張ります!」となるはずです。
義理人情を欠いてはまずいので、もちろん感謝の気持ちも伝えたうえで。
住みたいエリアに詳しい地元民
そんな人いるのか、と突っ込みがが入る可能性は否定できません…。
私たちは偶然そのような方と出会って色々と話を聞けました。
土地情報には乗らないようなネタ(昔は田んぼだった、最近車通りが増えた、やんちゃな人が多かった、懐かしの食堂がいくつかあるなど)があれば、その土地に住めるかといった判断材料になるのでおすすめです。
家族
その家に住む家族はもちろん、親含めた親戚などに聞くのもいいでしょう。
あまり口うるさく介入されるのは嫌ですが、相談ベースで聞くのは親も喜ぶと思いますよ。
少し話は変わりますが、私たちは南向きでなく、南東向きの土地を購入しました。理由としては、「朝日をサンサンと浴びたい」という短絡的なものですが、一般的には南向き信仰があるなか家族で話し合った結論です。
要するに、「私たち家族が大切にしているものさしは何だ?」を深堀できるのはハウスメーカー営業でも地元民でも当然なくて、家族だけですよ。
まとめ
- 「買付証明書を出す=購入の意思表示のみ」であることから、絶対に買うんだという段階ではなくても早めに申込みするべし(キャンセル期限等は要確認)
- 土地情報を見ながら家族で話し合って「ものさし」ができたらプロの力を頼るべし
- 並行して、「この土地でできる間取り」についても聞きながら進めると、そのハウスメーカーとの相性が意外と分かるのでおすすめ