間取りの打合せがはじまったけど、どうやって間取りを決めるのだろう。生活動線を意識しました!とかってよく聞くけど、理想の間取りってなに?
そもそも私たちはどんな家に住みたいのだろう。
注文住宅での家づくりを始めた方であれば、最初にぶち当たる壁ではないでしょうか。
まさに「何が分からないか、が分からない」という非常に困った状況です。
そんなお悩みを抱えたご夫婦に、理想の間取りを実現するにオススメしたいことをご紹介します。
間取りに正解はない(もしあるならみんなそうしている)と思いますが、家族の数だけ選択肢があるものですので自分たちは果たしてどのような家に住みたいのかを考えるきっかけとなれば幸いです。
- 注文住宅で間取りを考える際に実践してほしいことをご紹介
- 実際に注文住宅を建設中の30代夫婦が、一級建築士とともに進めてきた間取りの打合せを通して学んだことをご紹介
- ある家族の一例として見て頂ければ嬉しいです
- 建築士事務所で注文住宅を建設中の30代夫婦(住宅業界とは関係ありません)
- 土地探しから購入まで建築士事務所と一緒に進めた経験有
- 理想の間取りを叶えるために一級建築士と20回以上の打合せを重ねた施主
- こだわりの注文住宅は2021/11引渡し予定
- 過去の自分たちのように悩んでいる方に少しでも参考になればという老婆心
結論:おすすめしたいこと3つ
それでは早速、結論からお伝えします。
- 家の中のどこで過ごす時間が長いかを考える
- (頭の中で)実際に住んでみる
- 自分たちで間取りを書かない。しかし要望は細かく伝える
家の中のどこで過ごす時間が長いかを考える
間取りを考えるうえで、まずはここが出発点ではないかと思っています。
言い方を変えれば、「どの場所に力を入れるか」ということ。
私たちは、1日のうち、どこにいる時間が長いかをひとつのものさしにしました。1Fのリビングとキッチンには長くいるな、2Fはほとんど寝る部屋として使うだけかな、といったように。
たとえば、リビングでくつろぐ時間を充実させたい家族は開放的なリビングにすればよいし、キッチンでの時間が大切となれば使いやすいキッチンをこだわって作ればよいし、ゲームや楽器演奏などの趣味部屋がある方はそこに力を入れればよいと思います。
正直、ここに正解はないと思います。
それぞれの家族が叶えたい暮らしを実現できる間取りこそが理想的。
(頭の中で)実際に住んでみる
どんな家に住みたいか。をイメージすることができたら、実際に暮らしてみましょう!
もちろん、家はこれから作るので実際にはありませんが、そこは脳みそをフル活用します。
実際に頭の中で間取りを思い描いて、1日を暮らしてみるのです。
それじゃあ、パパはまず朝起きて仕事の準備から、帰ってきてからの動線を意識してみよう。
帰ってきたらまず手洗いをして、カバンやコートなどの衣類は玄関にかけたいな。
最近テレワークが進んでいるので、小さくてもいいので書斎がほしいな。
ママは朝起きて子供のご飯や支度だわ。同時並行で洗濯も回したいからキッチンと水回りは近い方が嬉しいわ。キッチンにいる時間が長いので、作業スペースは広めにほしいかな。
あと子供には目の届くところで勉強してほしいので、スタディカウンターも欲しい。
などなど、実際の暮らしをイメージして、それを何度もシミュレーションします。
そうすると、「あれ?ここ使いにくいなとか。あそこに収納があると便利かも」といった発見があります。
とはいえ、頭の中でシミュレーションするのは非常に難しいです。サイズ感がイメージできなければかえってミスジャッジに繋がるおそれもあります。
そんな方にオススメなのが、3D間取りです。
私たちは一番最初に間取りの提案をいただいた時から設計士にお願いして3D間取りを作ってもらいました。その結果、非常に理解が深まったことに加えて、季節や時間ごとの日射状況も確認できたのでおすすめです。
間取りを検討する際は3D間取りを作ってもらおう!365日24時間の日射状況(推定)も分かるので対応可能なハウスメーカー(工務店)であれば遠慮せずお願いするべし。
自分たちで間取りを書かない。しかし要望は細かく伝える
これは私自身が感じたことなので、種々ご意見はあるかと思います。
私は、間取り図を書く(全体構成を考える)のは、プロである設計士に任せるべきだと感じました。
当たり前だろ~と思うのですが、意外と注文住宅、ことフルオーダーメイドになると自分たちで書きたくなるものです。しかし、あまりおすすめしない理由としては、「こちらから提案すると、設計士はあまりオススメではなくても採用しがち」という点です。
当然と言えば当然ですよね。
施主が希望しているのだから、最大限取り入れようと思います。
「忖度」という言葉が世間をにぎわせたように、日本人は相手の顔色を伺いがちです。
なかにはズバズバ言ってくれる設計士もいるかもしれませんが、そう多くないと思います。
設計士は、構造体部分を含めた家のバランスを考えて間取りを作ってくれているので、「こうしたい、ああしたい」は勿論あった方がいいけれど、施主が間取りをがっちり作りこんでいくと逆に打合せが進めにくくなるような気がします。
私たち自身が、一時期間取りを書こうとして打合せがグダグダになった経験があります。
暗黒時代を経て、納得の間取りになりました(笑)
しかしながら、突き詰めていくと「注文住宅=施主であるあなたの城」です。
成功しても失敗しても責任は施主。
そのため、細かいことは抜きにして全部自分たちでやるんだ!という発想も無きにしも非ずです。
まとめ:満足度はシミュレーションの回数と比例する
- 多分、100点の間取りの家はないような気がする
- なぜなら、家族のライフスタイルはライフイベントを経て変わっていく
- そのため、「こだわるポイント、好きな場所」を作ることで家づくりの満足度を高めるべし
- 何度シミュレーションできるかで満足度は大きく変わる